私の目標はずっと、ひとりで海際の家で猫を飼って幸せに暮らすことだった。 それなら誰にも迷惑はかけないし、私は私の全てを抱きしめて許して、海を青を見ながら愛する猫と幸せに生きていけるだろうと信じて疑わなかった。 今は、もうそれは叶わない願いな…

もしも私が私以外のものになれるのだとしたら、今すぐに海に住むものになりたい。そんなことを考えながら、殆ど人がおらず貸切状態の露天風呂で足をばたつかせて遊んでいた。私は思い返せば昔から泳ぐのが得意な子だった。生まれる水を間違えたのかもしれな…

誰もいない道でそっと息を吸うと、何となく救われたような気がする。 嫌なことが続いていて、私の人生ってなんなんだと思ったけど「幸せになりたい」と呟いてみたらすんなりと受け入れられた。 今日、這うように授業に行った帰り道、授業担当ではない先生に…

律儀に日記を書いているけど、時折なんの意味があるのだろうと我に返る時がある。感傷的になるのとも同じかもしれない。生きている痕跡をわざわざ残して、私は一体何がしたいのだろうと思う。 書きたいことが昔より上手くまとまらなくなってきた。初対面で会…

とにかく寒い。あまりに急に寒くなるものだから、余計に外に触れるのが怖くなった。もう海は行けないだろうか。夏は暑くて息苦しくて気が狂ってしまうけれど、海に気持ちよく入れると思うと我慢出来る。冬はいいことが何も無い。 この季節になると、時折、好…

私は恋ができない。昔はできていたような気もするけれど、もうなにも思い出せない。誰も愛せないことが苦しい。誰もいないところへ逃げ出したい。誰かに抱きしめてもらいたい。大丈夫だよって、安心させて欲しい。一人で泣かなくても良くなりたい。優しくな…

もしも、の話をするのが好きだ。 もしも私が真っ白な紙だったら。もしも私が猫を飼えたら。もしも過去が全部消えて無くなれば。もしも死ぬことが出来れば。 ベッドの上で夢に落ちる前に考える妄想は、泣く前に消えていく。私が大人になってしまった唯一の証…

ナイーブになっていたり、逆に勢い余りすぎていたりしていたら、気づいたら日記を四日も忘れていた。こうして数字だけを重ねる日々を過ごしていくのだと思うと悲しくなる。とにかく、失った日は取り戻せないので今日で一気に書いてしまおうと思う。 三日、久…

日記を始めて、およそ一週間が経った。何かを続けられたことのない私にとって、これは快挙だと思う。ただの愚痴をまとめたものだけど、とにかく書けていることに安心する。 昔はあまり怒りが分からない子供だったから、今でも怒り方が上手く出来ない。人に嫌…

1ヶ月半の実習の最終日だった。去年もお世話になった場所だったから、指導者さんに名前を言っただけで「去年も来てたよね？」と言われ「大きくなったねぇ」と言われた。正直、私はその指導者さんとの反りが合わないから怖いという気持ちがあるけれど「来年の…