10月29日

 

早朝に目が覚めた時、雨が降っていて、お陰で気持ちは落ち着いたものの、激しい落ち込みから立ち直るほどの気力までは行かなかった。

最近、人のことが好きすぎて、苦しくなってしまうから避けているのかもしれないと気づいた。私の長年の願いである「優しくなりたい」ということもそうだけど、目の前の人がどうやったら喜んでくれて、何が好きで、どんな言葉が適切なのだろうとつい気を揉んでしまう。

それが苦しくて嫌になる時もあるし、何よりも心地よい時もある。人によりかかりすぎるのは良くないと自分で分かっているから普段はなるべく距離をとって人と仲良くならないようにしているけれど、本当は人が大好きだ。知らない誰であってもそう。とにかく話せることが嬉しかった。

近頃はそれに依存しすぎていて、見せてはいけない部分まで見せてしまっていた。私の悪い癖だ。反省しようと思う。

 

 

今日一日ずっと沈みこんでいて、一番辛かった頃を思い出した。こんな感じだったなぁとは思うものの、実際に何をしていたかは思い出せない。あの時も、冬だった。春と夏は焦燥にかられ色々なところに出かけるけれど、秋冬は反動からか奥深くまで沈んで戻って来れず、どこにも行けないことが多い。だから、私はあまり冬の海を知らない。夏の、あの目の奥を焼き尽くす青色の海にしか逃避行をしない。今年は、冬に出かけてみてもいいのかもしれない。生きているのであれば。

明日以降の、未来のことを考える日々が、また始まってしまうことが怖い。

 

しばらくは、眠っていたい